房総半島横断トレイル


2018.12.16

朝日とともに太平洋を出発し、夕焼けとともに東京湾にゴールするドラマティックなトレイルレースを走ってきた。

まずは基本データ。
  • 距離:66.7km(66.882m)
  • 累積標高:2760mD+(2390mD+)
  • 制限時間:13時間
  • 標高差:(361m)
  • Endurance point:4
 ※カッコ内は実測


このデータだけを見ると、これでEndurance point 4は相当ぬるい…おいしいレースではないだろうか。最高地点も350mくらいの低山。
国内のレースに限れば、来年からSTYがなくなりUTMFだけになったので参加資格(最大3レースで12ポイント)のポイントをチャージするには持ってこいのレース。
また、阿蘇ラウンドトレイル(ART)の参加資格も2019年大会から

  • 過去2年間に100km以上のトレイルランニング大会を1回以上完走
  • もしくは、60km以上のトレイルランニング大会を2回以上完走

と、条件が厳しくなったので、特にトレランを始めたばかりの人にとっては参加資格を得るためには”かなり都合がいい”レースだと思う。

さて、そんな房総半島横断トレイル Coast to Coast(C to C)。
宿泊プランもあったけど家からアクアライン使えば近いしな~それにエントリーだけで17,000円もかかってるし、これ以上の出費はキツイな~ということで、15日の夜に家を出発し、ゴール地点の金谷で車中泊したのち、バスでスタート地点に向かうプランにした。

スタート地点には複数駐車場があるんだけど、車中泊可能な駐車場は金谷小学校だけらしい。その他の駐車場の開場は16日午前1時から。そんな中で、圧倒的にバスの出発点に近い金谷美術館の駐車場を狙って時間調整。無事、美術館の駐車場に停めて仮眠をとる。

スタート会場へ向かうバスは3時発と3時半発の2便。ビビリな俺は当然3時発のバスを選択し、2時45分にはバス亭へ移動する。そして3時を過ぎる。

「バスがこねえ(笑)」

利用者には””時間厳守!””と言っておきながら自分たちは遅刻してくる。ド深夜なんだから渋滞なんぞないだろうに。
定刻から10分ほど遅れてバスが出発。バスの中でも1時間ほど仮眠した。

受付は小湊小学校の体育館。バスの到着地点から5分ほど歩く。体育館はひんやりしていて床が冷たい。スリッパが用意されていたけど、当然全員分あるわけはない。

受付でゼッケン、参加賞、荷物預けの袋をもらう。ゼッケンには穴が開いてなかったのでボールペンを借りて無理やり開けた。トレランの大会ではビブベルトをする人が増えているんだから、こういうところに気を回してほしいな~。

トイレは体育館を出たところに8基有り、男女共用( ゚Д゚)
700人規模の大会(実際は850人くらいエントリーしていた)で8基は少ないでしょー。しかも男女共用なもんで、女性の方は可哀そうだった。

ちなみに俺が使用したトイレは直前に女性が使っており、なんというか、あの…何かに感謝しました!

トイレを済ませたら荷物をまとめて荷物預けへ。荷物預けの場所はバスの到着点と同じなので、荷物を持って5分ほど戻る。
荷物預けとスタート会場は目と鼻の先で、しかもコンビニがある。が、トイレとレジは大混雑。

スタートセレモニーは5時40分から。しかしここでハプニング。マイクの調子が悪くて途切れ途切れになり、何言ってんのか聞こえねえ。仕方がなく「マイクなしでやりまーす!」と言い放ち、何かを話し始める。

何言ってんのか聞こえねえ(笑)

かなりグダグダな状態でスタートセレモニーは終わったが、本当の悪夢はこれからだった。
主催者曰く「スタート2分前だけど、まだスタート地点に到着していない人が多数いる」「受付会場からまだ歩いて来ている」「写真撮らないで早く整列してください」「スタートを3分遅らせます」そして巻き起こるブーイング。
そりゃあそうだ。バスが遅れたわけでもないだろうに、スタート時刻に間に合わないのは自己責任だ。そして寒空の下、定刻に間に合うように整列していたのに待たされる我々。
ちなみに午前6時の時点で気温は氷点下1℃だからな。
つーか、普通に考えてスタートの時刻をズラすって、少なくとも俺は聞いたことがない。

当日の気温。さむい。

 そして6時3分、スタート。


スタート~A5

いきなりA5までぶっ飛ぶけど仕方ねーのよ。別にキング・クリムゾンの能力を発動したわけじゃないよ?
事前に、過去大会を走った方のブログを読み漁ったところ

  • ロード6割、林道3割、トレイル1割

というのがやたら目につき、「そんなバカな。トレランレースでしょ」と半信半疑でレースに赴くも全くその通りで、ひたすらロード。延々続くロードの登りと下り。スタートから9.5kmくらいロードを走ってようやく林道!そしてすぐさまロードよ、こんにちは!

というのが延々続く。そしてA5に至る。
ただ、A5の直前にある採石場の景色は圧巻だった。特撮ヒーロー物の爆破シーンで使われそうな壮大な景色。このレースにおける一番の見どころであることは間違いない。



A5~ゴール

A5を超えたらこのレース最大の傾斜、鋸山を目指す。

A5の地点から見て標高差200mくらいなんだけど途中の林道で力尽き、膝が痛いのも相まってペースが上がらない。A5~ゴールまでで、10人くらいに抜かされた。残り10km、粘りが足りなくて、完全に置いて行かれたわ。
鋸山を下る途中に、東京湾を見ることが出来るんだけど、

「おお…太平洋から走ってきたんだな」

と少し感慨深くなる。コンセプトはものすごくいい大会だと思う。
鋸山を下山したらロードを3kmほど走ってゴール。


Result

記録:8時間14分01秒
総合順位:47位
年代別順位:11位

ラスト10kmを粘れなかったのが、年代別TOP10を逃したことを如実に表している。ロードと林道が大半とはいえ、登りでは結構歩いた。登りを走り続けられるようにしなきゃなー。
そして女子にも3人に負けた。女子1位は7時間13分と、劇的に早い。


まとめる

ということで振り返り。
房総半島横断トレイル2018を走っての所感などをつらつらと。

  • 神奈川県民ならアクアラインを使って深夜入りしたほうが圧倒的にコスパがいい。
  • ゴール地点に車を置き、バスでスタート会場に行く場合は金谷美術館の駐車場が最強。スタート会場行きのバス亭至近、コンビニ至近、ゴール地点至近、ゴール後の温泉至近。
  • もしくはザ・フィッシュに設けられた選手専用駐車場を利用するかだ。別途700円かかるけど、何時に着いても確実に駐車可能で、しかもバスの出発点からも近い。いつの間にか募集が開始されて、あっという間に募集人数に達するのでHPを定期的に見る必要がある。
  • 受付会場にトイレは少ないので注意。ついでにエイドのトイレも少なくて1~2基程度。ボリュームゾーンの方は並ぶことが必至だと思う。
  • スタート時にヘッドライトを装備する必要はない。周りを見るとヘッドライトをしていない人が大半。「まじかよ、それで山走れるの?」と思ったけどスタートして10kmはロードで街灯があるからヘッドライトは要らない(ただし必携品に指定されている)。
  • コースはロード8割、林道3割、トレイル1割。林道は道が抉れていて、どこを走ればいいのか結構悩む。
  • ロードの下りが延々続く箇所がいくつもあるので膝に注意(俺は膝がやられた)。
  • エイドの食料はそこまで充実していない。バナナと塩と梅がメイン。
  • 分岐点にはボランティアの方が居たり、マーキングがしっかりあるので道に迷うことない。
  • 12月とはいえ、冬の房総は相当冷える(今年の12月が特に寒いだけかも)。俺はメリノウールの長袖とTNF ホワイトランニングジャケットを着ていたけど、ちょうどよかった。
  • コースはロード8割、林道3割、トレイル1割(大事なことなので2回目)。ロードが強かったら順位も記録も伸びる大会。実際俺は、トレランは2回目だけどフルマラソンはサブエガ(2時50分切)の方に負けたし。
  • 帰りのアクララインは16時台でも結構混む。みんなどこに行ってんの?千葉だよ?房総だよ?木更津アウトレットか?
次は装備について振り返る。

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